RWC2015 仏32-10伊 あらためてラグビーの「本質」とは #rugbyjp

もう35年もラグビーを見続けているのに、このワールドカップほど
ラグビーの本質について考えさせられることはない。
先日もTier1同士の試合の感想で本質について触れたが、
更に踏み込んで考えを整理してみたい。

今回の試合も一応Tier1同士。フランスとイタリア。
しかしイタリアはあとから追加された面もあり、
英国4、フランス、NZ、豪、南アの8カ国と比べるとやや劣る。
同じくあとから追加されたアルゼンチンは検討しているが、
10カ国の中ではイタリアが一番勝率が悪い。
そのためランキングではTier2の後塵を拝することがままある。

Tier1未満、Tier2以上というところか。
この試合でもその微妙な力関係が出た。

フランスが攻め込んでは苦しくなってペナルティを犯し、
フランスは確実にPGを決め得点を重ねる。差が開く。
ラグビーの本質はトライではなくここにあると思う。
(実際にプレーをしたこともないのに生意気な事を言うことを、お許し願いたい)

攻めているときはいかにハンドリングエラーをしないか、
タックルされた時はボールを離し、ノットリリースを取られないか。
つまりいかに味方がフォローにつくか。
守っているときはいかにタックルを決めるか、
苦しくなってオフサイドをしたり、
タックルからオーバーザトップ、ホールディング、ノットロールアウエイをしないか。
これにつきる。
そしてセットプレーはいかにマイボールをキープし、トライチャンスを作るか。

これがしっかりできるチームが強い。秩序がある、という。

だから、これが出来ている者同士の対戦では点があまり入らない。
トライがない面白くない試合、と見られかねない。
しかしこれがラグビーの醍醐味なのだ。
決勝戦などはトライは少ないはず。ペナルティ、あるいはドロップゴールが勝負を決める。
華やかにトライを決めるプレー、ごぼう抜きするビッグプレーはおまけみたいなもの。

ちょっと前までは、トライが取れるチームが強いチームと思っていた。
そうでもないと考え出したのは、トニーブラウン率いる三洋電機の闘いぶり。
鉄壁のディフェンスで相手の攻撃を封じる、という強さを知った。

そして今回のワールドカップで、ミスをしないことの重要さを思い知った。
思えばエディHCのラグビー観もそこにあった。
なぜSH田中が優れているか。彼はミスをしないからだ。
数年前、それを聞いて、田中が優れたSHということが、理解ができなかった。
普通に当たり前に仕事をしている、そんなイメージしかなかった。
派手なプレー、凄いプレーなどないのに、と。

しかしラグビーにおいてそれが一番すごいことなのだと、
今改めて思い知った。
そのエディHC率いる日本代表がワールドカップに臨み、
南アフリカを倒した。
奇跡ではなく、必然だったのだ。

その日本代表戦を振り返れば、

南アフリカ戦は日本はTier1並みの秩序があった。逆に南アフリカはTier1としては質が低かった。
だから勝てた。・・それとてぎりぎりだったが。いかにTier1と2に差があるかだ。
五郎丸がトライをした連続プレーは奇跡みたいなものだ。なかなか決まるものではない。

スコットランド戦は日本はTier2のそれだった。スコットランドは固めで、普通のTier1。
それでも後半20分まで善戦できたのはそれなりに力をつけてきたからか、スコットランドが慎重だったか。

南アフリカに勝利し日本中が沸いた後、スコットランドに敗れ、ラグビー熱が冷めるかと思えばそうではなさそう。
聞くと「ラグビーは面白い!」という人が多い。
いやいや、もともと面白いのだラグビーは。
皆見てなかっただけ。RWC南ア大会でNZに大敗した後そっぽを向かれただけ。
それが皆が振り返ってくれたのは南アフリカに勝ったから。
これが引き分けだったらそうはいかなかったはず。
その意味でリーチキャプテン、ファインプレーだ。
山が動いた。

グループ残り2試合が終わった後、ベスト8に残るか残らないかはわからないが、
11月に入ったらラグビー熱はどうなるのだろう。
ワールドカップ出場選手が大勢いるトップリーグに目を向けてくれるのだろうか。
2万人入る秩父宮がいっぱいになるのだろうか。

思えば、トップリーグ最高の試合と私が考える2年前12月のパナソニックサントリー戦。
堀江がスミスをぶった押した試合だ。
攻め続けるサントリー、守り続けるパナソニック。双方秩序があった。
攻めづかれたサントリーのわずかな隙をついて、パナソニックが逆襲し、最後は点差がついたが、
ハイレベルの試合だった。
しかし正直必ずしもそういう試合ばかりではない。
逆。
退屈な試合が多い。双方ミスばかりの。
故・上田さんが場内FM放送で脱線するのもたいていミスばかりの試合。ノックオンの嵐とか。試合時間が長い。
いい試合はホントに短く感じる。
そういう試合を多く見せることが出来れば、ラグビー熱は本物になり、
2019年まで続くのだろう。

サモア、アメリカ戦の日本の勝利は大切だが、
そのあと、トップリーグの質が大事だと、今さらながら思う次第である。

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