スティグリッツのラーニング・ソサイエティ 市場の限界?

生産性を上昇させる社会
ジョセフ・E・スティグリッツ著/ブルース・C・グリーンウォルド著/藪下 史郎監訳/岩本 千晴訳

・イノベーションが内生的であるとき、市場はそれ自体では効率的ではない

・ラーニングソサエティの構築が、経済政策の主要な目的のひとつとなるべきである

正直難解でお手上げに近い本だが、
要するに、著者は自由主義経済、市場を認めてはいない。
ラーニングソサエティは経済発展に必須だが、
ラーニングソサエティと市場には必ずしも親和性はない、と言っている。
それがグローバル社会と関係しているようにも読めるが、
読み切れなかった。
植民地時代等、先進国が後進国を食い物にして発展する、あたりがそこに該当するのかもしれない。
そして後進国が発展途上国としてどんどん成長していく中、
かつての先進国は勢いをなくし、先進国の単純労働者が発展途上国並の給与になる、
というのもそこのあたりかもしれない。
ラーニングが大事。
しかしそれは市場によって壊される危険性がある。
政策によりコントロールすることが必要。

というところなのだろうか。
もしかしたら戦後、通産省が主導して日本を高度成長にもっていったときは、
この理論が成り立っていたのかもしれない。

しかしいまはどうだ。
官僚は省益に終始し、政治家は選挙区にきゅうきゅうとする。
ベンチャーのオーナー社長は必死に闘うが、
サラリーマン社長は利益を内部留保して、自分のいる間だけの繁栄を目指す。
政策等成り立たない。

・・・しかし自由だけでもダメ、というのも確か。

どうすればいいのか。
昨今の富の偏在。
この閉塞感。
打開は戦争、革命しかない、となればあまりにお粗末だ。
民主主義、衆愚主義、専制国家、、、
一方でAIが人間の知能を凌駕する。
バランスが難しい。



日本語版への序文
第Ⅰ部 成長・開発・社会発展の新しいアプローチ:基本概念と分析
第1章 ラーニング革命
第2章 ラーニングの重要性について
第3章 ラーニング・エコノミー
第4章 ラーニングを促進する企業とラーニングを促進する環境の構築
第5章 市場構造・厚生・ラーニング
第6章 シュンペーター的競争の厚生経済学
第7章 閉鎖経済におけるラーニング
第8章 幼稚産業保護論:ラーニングを促進する環境での貿易政策
第Ⅱ部 ラーニング・ソサイエティに向けた政策
第9章 ラーニング・ソサイエティ構築における産業貿易政策の役割
第10章 金融政策とラーニング・ソサイエティの構築
第11章 ラーニング・ソサイエティのためのマクロ経済政策と投資政策
第12章 知的所有権
第13章 社会変革とラーニング・ソサイエティの構築
第14章 あとがき
索引
参考文献
スティグリッツのラーニング・ソサイエティ
東洋経済新報社
ジョセフ・E. スティグリッツ

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