はじめての福島学 開沼 博 福島のコメの生産量、3.11前は全国何位、後は何位?



丁寧な本。
原発後の福島を取り巻く風評、デマ、同情、その他もろもろ、各人が各人の立場で、
思いこみや、ある種の目的を持って情報発信していることに対して、
データでもって、実際はこうなんですよ、ということを一つ一つ丁寧に語っている。
その代表例が米の生産量が2010年と11年でどう変わったか。

この本では結構もったいつけていたが、書いてしまうと4位から7位に後退し、以後その位置を守っている。
四十四万トンから三十五万トン。
そして放射線の検査で引っ掛かるのは0.1%もないという現実。

原発賛成派、反対派がそれぞれ思惑でいろいろなことをいうが、
どっこい福島は生きている。
そもそも福島は豊かなのだ。
面積が全国3位。北海道、岩手に続く。長野のほうが大きいと思ってた。
いろんな農産物が取れる。

。。。だったらなんで原発なんか呼んだんだ、と思うけど、、、、
一、二、三次産業の比率は1:3:6。ただの農業県でもないのだ。

福島泰編、かわいそうとステレオタイプに物を見てしまうのも変だし、
何でもかんでも安全と思うのも変。県の2%は立ち入り禁止区域なのは確か。

事実をしっかりとらえて、福島のものを買って、実際に行って、できれば働く、ということをするのが、
四の五の言うより確実に福島を応援する。
ふるさと納税はないのかな?あ、当然あるんだろうけど、特産品は無いのか、というさもしい考えでした。

目次
01 復興(復興が「早すぎた」弊害も大きい;復興予算の問題とは何か;予算分配は「白」か「黒」かだけではない ほか)
02 人口(福島の人口流出は10倍誤解されている;避難者は県内に戻りつつある;制度から漏れ落ちる「マイノリティ」の県外避難者 ほか)
03 農業(「定番ネタ」が人の目を引かなくなった時に;センセーショナリズムが煽るのは、恐怖と憤怒;吉田調書問題に象徴されるセンセーショナリズム ほか)
04 漁業・林業(漁業は震災前と比べてどれだけ回復しているか;回復は「57%」「9%」―なぜ答えが二つあるのか;色々な漁港に水揚げする故、数字の違いが出てくる ほか)
05 二次・三次産業(福島に一次産業従事者は多いか?;「福島=電気で成り立ってきた」も間違い;それでも一次産業に注目すべき理由 ほか)
06 雇用・労働(復興需要で雇用は活性化;人材不足は「工事関係」と「医療・福祉」;「宿泊旅行者」は3.11後に2~3割増)
07 家族・子ども(流産や先天奇形の割合は震災前後で変化なし;離婚率は下がり、婚姻率は上がる気配も…;出生率は全国最大幅のV字回復 ほか)
08 これからの福島(「ビッグワード」に頼らずに福島を語る;機関困難地域、避難指示区域、避難指示解除準備区域とは何か;「今は決められない」という立場も尊重を ほか)

■本書で紹介された「福島を知るための25の数字」の一部

【問い】
 〈1〉震災後の福島で「中絶や流産が増えた」「離婚率が上がった」のは正しいか
 〈2〉2014年11月の福島県の有効求人倍率(就業地別)は全国何位か
 〈3〉今も立ち入り出来ない帰還困難区域は、福島県全体の面積の何%ぐらいか
 〈4〉福島県のコメの生産高順位は2010年と2011年でどう変わったか
 〈5〉日本ではコメや野菜の放射性物質の規制値は1キロ・グラムあたり100ベクレルだが、米国や欧州連合(EU)はどのぐらいか

 

【答え】
 〈1〉正しくない
 〈2〉1位
 〈3〉2.4%
 〈4〉全都道府県で4位から7位に下がった
 〈5〉米国が1キロ・グラムあたり1200ベクレル、EUが同1250ベクレル
はじめての福島学
イースト・プレス
2015-03-01
開沼 博

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