ふるきをあたためてあたらしきをしる 90歳ヒアリングのすすめ 古川柳蔵

日経BPのお勧めで入手して読んでみました。
エネルギー量が今の半分だった時代に暮らしていた人々の記憶を語っていただき、
震災・原発事故からエネルギーを見直す機運が建構ている今日に、
彼らの知恵を役立てよう、という趣旨の本。
暑さ寒さをしのぐ知恵、歩くこと、自分で作ること、、、
書かれている知恵はそんなに珍しいものではないが、それでもこういう本になっているということは、
今の10代、20代の人には新しい、ということか。温故知新。
50代の自分はまだかすかにそうした時代の記憶、意識があるのだと認識。

それ以上にこの本を読んで感心したのは、90代の人にヒアリングをすることで、
最初はあまりしゃべれなかった方が、昔のことを思い出すうち、五感を総動員して
その時代に入り込むこと。
それを聞いている子や孫も、90代の人が体験した世界を共有できること。
コミュニケーションの素晴らしさ。

福祉だなんだと、年金や医療に金を使うくらいだったら、こういう場を提供したほうが
どれだけ老人、若い人双方の身になるか、と感じた次第。
まさに温故知新。ふるきをあたためて、あたらしきをしる。あたためるのです。古い記憶を。

ただ、そこで出てきた2030年の生活のアイデアがちょっととってつけたようだった。
各家の太陽光発電の余りをコミュニティで共有し、その場を井戸端にする、、。
なんかなぁ。もっと想像を膨らませたい。


90歳ヒアリングのすすめ―日本人が大切にしたい暮らしの知恵をシェアしよう―
日経BP社
古川柳蔵(ふるかわ・りゅうぞう)

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