読み応えあり。 村上龍 心はあなたのもとに

I'll always be with you,always.

トレーダー上がりで成功した50歳の妻子ある金融マンと、1型糖尿病の持病を持つ31歳の風俗嬢の心の通い合いを描いた小説。携帯メールの文面が二人の間の出来事を表し、なんとも雰囲気がありました。

病の発症と結婚がほぼ同時だった香奈子は、義母とあわず離婚し、風俗で生計を立てる。
そんな彼女を買った金融マン西崎は彼女に惹かれ、旅に誘い、入院費や管理栄養士のための学費も出すようになる。

そのふたりのやりとりを、彼女の死までひたすら綴った小説になっている。
メールで、電話で、直接会って、彼女は何でこんなことを書くのだろう、言うのだろう、と、西崎は感情的にならず冷静に考え、彼女を理解し、どう応えてやったらいいのかと考え、言葉を選び、彼女の気持ちにあった言葉をかける。
それでもときに彼女を怒らせることもある。配慮のない言葉だったり、緊張ゆえの失言だったり、、。
その彼の心の葛藤、というか、相手の心理を読むさまがこの本の真骨頂になっている。私はそこに惹かれた。

558ページを一気に読ませていただきました。

ビジネス感覚と、医療と、人間の心と。

カンブリア宮殿を髣髴とさせたり、まったく違う一面だったり。村上龍さん。読ませていただきました。





心はあなたのもとに
文藝春秋
村上 龍

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