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zoom RSS 「イノベーターのジレンマ」の経済学的解明 伊神 満 共食い 抜け駆け 能力格差

<<   作成日時 : 2018/06/27 21:38   >>

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すんごく読みやすい本。
40歳の研修者が、イノベ―ションのジレンマというクレイントン・クリステンセンの名著を下敷きに、
実戦で使える、理解できる文章、論理で、豊富に事例を織り交ぜ、書き進めている。

詳細は著者自身のHP

https://sites.google.com/view/igami/%E6%97%A5%E6%9C%AC%E8%AA%9E/%E3%82%A4%E3%83%8E%E3%83%99%E3%83%BC%E3%82%BF%E3%83%BC%E3%81%AE%E3%82%B8%E3%83%AC%E3%83%B3%E3%83%9E%E3%81%AE%E7%B5%8C%E6%B8%88%E5%AD%A6%E7%9A%84%E8%A7%A3%E6%98%8E

に譲るが、
肝はまさにイノベーションのジレンマ。
ある発明・技術を元に市場で優位を保っている既存企業が、
その技術を上回る技術を開発して、新たな市場を獲得に行くかどうか、
一方新規参入企業はどうやって市場に参入するか。
どちらが優位か。
てなあたりを数式を用いながらもわかりやすく説明しようとしている。
結果は能力格差を含め既存企業優位なのだが、
そもそもその企業の経営者は既存技術で成功した人たちだから
なかなか新しいことに意欲を見せないとか、
株主はそんな余計なことをしなくても今までの成功でおれたちの年金を支えてくれとか勝手なことを考えるなどなど、
いろんなしがらみがある。
結局意欲が足りなくて新参者が勝つことがままある。

インテルは凄いね。社長たちを退出させて、メモリからCPUに乗り換えた。
退出して、またドアから入ってきて、会社を代えたのだ。グローブとムーア。すごいわ。
それが出来なかった例はコダック。とっくにデジカメの技術は持っていたのに、
写真フィルムの市場を捨てられなかった。

などなど。事例も豊富、面白い。
私は一応クリステンセンも読んでたけど、初心者でも楽しめる。

良書!。

目次(詳細)


第1章 創造的破壊と「イノベーターのジレンマ」

創造的破壊の内幕
「イノベーターのジレンマ」
「バカだから失敗した」では説明不足
本書のあらすじ(※ 日本経済新聞「経済教室」の寄稿記事をご覧ください)
本書の構成


第2章 共喰い

共喰い現象
イノベーションの分類
よく出てくる「需要」「供給」「均衡」という言葉の意味について
同質財のケース
垂直差別化財のケース
GPUと人工知能
日の丸半導体の死体解剖
水平差別化財のケース
水平差別化の応用例:地理的差別化


第3章 抜け駆け

勝者総取りのケース
既存企業vs新参企業
市場構造にまつわる競争効果は、既存企業による「抜け駆け」を後押しする
フェイスブックとインスタグラム
不完全競争のゲーム理論
パリの数学者「ライバルは少ない方がいい」
フランスの田舎数学者「ライバルはやっぱり少ない方がいい」


第4章 能力格差

「破壊的イノベーション」は、分類というよりエピソード
「静と動」、あるいは「近視眼vs千里眼」
既存企業の弱点
インテルの事例
ハードディスク駆動装置(HDD)の事例
既存企業の強み
貯めるのに時間のかかる資源を「資本」と呼ぶ
で、結局どっちが強いの?
シュンペーターによる「発展」5分類
シュンペーターの二枚舌
ここまでのまとめ


第5章 実証分析の3作法

前章までのあらすじ
手法@ データ分析(狭義)
・ 相関関係
・ 回帰分析
・ 因果関係
・ 「相関はデータの中に、因果は頭の中にある」
・ 「機械学習」=回帰分析
・ 「イノベーション」をどう測るか?
・ 理論(空想)の補助線なしに、データ(現実)は解釈できない
手法A 対照実験
手法B シミュレーション


第6章 「ジレンマ」の解明??ステップ@ 需要

これまでのあらすじ
クリステンセンのナイス・アシスト!
分析の段取り(6章から9章で迷ったり疲れたら10章まで進むこと)
ステップ@「共喰い」の度合いを測ろう!
需要の弾力性(という因果関係)をデータから測るには?
生のデータを見てみよう:新旧HDD製品の価格(P)と売上台数(Q)
「都合のいい変数」HDD部品コスト(Z)を使って「操作変数法」に挑戦
テクニカルな補足説明(無視して7章に進んで構わない)


第7章 「ジレンマ」の解明??ステップA 供給

「先生」が無関心、または無敵の場合
「抜け駆け」の誘惑は、どこから?
容疑者クールノー氏とベルトラン氏の取り調べ
分かった、犯人はクールノー氏だ!
真の「利益」を計算するには、真の「コスト」を知らねばならない
クールノー理論と「需要の傾き」を使って、「真のコスト」を三角測量する
実際にやってみよう:HDDのコストと利潤関数を推計する
上級者向けの補足(飛ばして次章に進んでも構わない)


第8章 動学的感性を養おう

「損して得取れ」は、全て投資
時間・体力・精神力の「投資」
期待価値vs埋没費用
「先を見越して行動する」方法
ブラック企業と「不機嫌な恋人」
人々の行動からは、利益やコストを「逆算」できる
不機嫌な恋人と別れることの「オプション価値」
対戦プレイのゲームでも分析の根幹は同じ


第9章 「ジレンマ」の解明??ステップB・C 投資と反実仮想シミュレーション

ステップB:投資ゲームの「理論的データ分析」
「能力格差」の実像
ステップC:サイエンスとしての、フィクション
反実仮想シミュレーション第1弾:もしも「共喰い」がなかったら?
反実仮想シミュレーション第2弾:もしも「抜け駆け」がなかったら?
反実仮想シミュレーション第3弾:もしも「能力格差」がなかったら?
「ジレンマの解明」とりあえずの結論
マニア向けの補足(無視して10章に進んでもよい)


第10章 ジレンマの「解決」(上)

前章までのあらすじ
君の「問い」は何だね?
「それがどうした?」
「しがらみ」を語るメタファー
ではどうすればいいのか
難問@ 冴えない新事業の育て方
難問A 「育たないものは、買ってくればいいじゃない?」
難問B あなたは本当に旧部門を切れるのか?
難問C 生き延びるためには、一旦死ぬ必要がある
難問D 経営陣と株主の「最適」は違う


第11章 ジレンマの「解決」(下)

木を見る、森を見る、世界を見る
「イノベーションを促進」する政策
特許
ロダイムの戦い
政策シミュレーション@: 「事後承認」型の知的財産権
政策シミュレーションA: 「事前告知」型の知的財産権
「創造的破壊」の真意
本書のまとめ


巻末付録 読書案内
「イノベーターのジレンマ」の経済学的解明
日経BP社
2018-05-30
伊神 満

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